鈴木奈緒(すずきなお) / 2002年卒業

卒業後の進路:

明治大学文学部史学地理学科日本史学専攻卒業
明治大学大学院政治経済学研究科博士前期課程(社会人類学研究室)入学
「ブラジル日本移民百年史編纂委員会」専門調査員としてブラジルに赴任
明治大学大学院政治経済学研究科博士前期課程修了(政治学修士)
専門はブラジルの日本移民(主に沖縄系移民)についての社会人類学的研究

現在、大学の研究所(プロジェクトチーム)で研究補助の仕事に従事するかたわら、旅行会社に勤務。また、科目等履修生として大学に在籍し、教職課程を履修中。

ブラジルでの仕事(専門調査員):
2008年はブラジル日本移民100周年という記念の年でした。記念誌編纂のための専門調査員として、ブラジル・サンパウロへと赴任し、3年間滞在しました。
主にブラジル各地において散逸しようとしている日本移民関係史料の収集とデジタル化の作業に従事しました。その成果は記念誌や自らの研究のみならず、国内外の博物館での展示や写真集、映画作品への提供等のかたちで残すことができました。
第一線の研究者の方々と共に仕事をさせていただいたことは無類の経験となりました。また、研究生として在籍したサンパウロ大学でも、ポルトガル語や人類学、社会学等の講義や現地学生との交流等を通して、机上の学問だけでは得ることのできない様々な学びを得ることができました。
現在の仕事:
主に、大学の研究所で沖縄関係の古文書・史料の翻訳業務に携わっています。自らの研究で蓄積した知識を生かせる、専門性をもった仕事であり、とてもやりがいがあります。
また、以前より、これまでに培った学びを、これから社会へと羽ばたく若い世代の人々へ還元していきたいとの想いがあり、どのような方法が私自身にとって価値があるかを考えたとき、「学校教師になる」という夢を抱くようになりました。そして、1年前からは再び大学に戻り、中学・高校の社会科の教師になるための勉強をしています。少し遠回りではありましたが、現在はあらたな目標の達成に向けて、日々励んでいます。
横浜英和で学んだこと:

私は幼稚園から高校まで、14年間もの長い歳月を横浜英和で過ごしました。毎朝の礼拝から始まる穏やかな一日は、本当に豊かで、比類のない日々でした。先生方や友人との交流は今でも続き、集まる機会を設けては、旧交を温めています。
また、中高6年間所属したハンドボール部での経験は、私の一番の財産になっています。現在の私の物事の考え方や行動力の源は、第一にその部活動を通して育まれたものでした。
体力や精神力の向上と共に、厳しい練習の中で、目標に向かって余念なく精進し、努力を厭わない姿勢を学びました。また、チームプレイを通して、協調性や思いやりの心を養いました。結果として、2年連続で関東大会出場という目標を果たすことができましたが、何よりも「大切なことは技術を磨くことそのものではなく、部活動を通して人として成長することである」との顧問の先生の言葉が、深く胸に残っています。
部活動で培われた忍耐力や集中力は大学受験においても存分に発揮され、指導を受けたいと考えた先生の在籍する、志望大学に合格することができました。

自らの研究の土台にある、“多様な価値観を知り、「世界の中の日本」という広い視点から物事を考えること”は、横浜英和での「キリスト教育」という支柱、そして特色である「キャリア教育」「グローバル教育」において育まれた私の大切な価値観なのだと、社会に出た今、実感しています。
横浜英和には、多様な価値観を認め合い、尊重し合える風土があるように思います。それは、ブリテン先生が拓いた本校の精神が、長い時を経て、先生方や生徒の内に息づいているからなのだと感じます。
この歴史の一ページに、今自分が在ることを本当に誇りに思うと共に、これからも横浜英和の卒業生として、校訓「心を清め人に仕えよ」の精神を大切にし、日々力強く人生を歩み、未来を切り開いていこうと思います。