2018.06.27号

茶道部を支えてくださる皆様に感謝

チャレンジ精神旺盛な部員たちを支えてくださる方々が大勢いらっしゃいます。先日も卒業生の方が、茶箱を寄贈してくださいました。3年生は11月のシオン祭で初めて茶箱でお客様をお迎えすることにしました。また別の卒業生は、淡交社の茶道美術専門書である『草人木書苑 全26巻』を寄贈してくださいました。陶磁器、茶入、花入などが豊富な写真とともに、分かりやすく理解できる大変貴重な書籍です。お点前の手順を覚えるだけではなく、総合芸術としての茶道を学ぼうとしている部員たち。有効に活用させていただきます。さらに茶道部の活動は、用務員の方々にとてもお世話になっています。昨年度のシオン祭は明け方まで雨でした。そのため第2校舎の中庭で、御園棚を使った立礼の開催は難しいかと思っていました。しかしこの日のためにお稽古してきた部員たちに加え、用務員の方々が水たまりの水を必死にかきだし無事にお茶会ができました。そのほかにも数えきれないほど、用務員の方々にはご協力いただいています。日頃「お茶室にいらしてください」とお願いしていますが、用務員の方々は遠慮なさいます。そこで今日、用務員の方々の休憩時間にあわせて、こちらからお邪魔しました。用務員室の前で紫陽花の銘の和菓子を味わっていただきました。部長から日頃のご厚情への感謝の挨拶の後、部員たちは心を込めてお茶を点てさせていただきました。(文・顧問)

 

1年生が修養会を行いました。

1年生は、6月13日(水)~15日(金)まで、御殿場にあるYMCA東山荘で修養会を行いました。講師の山田先生が開会礼拝で講演して下さった星野富弘さんのお話をもとに、三日間で計3回にわたる話し合いを行いました。司会者と書記を中心に、活発な意見交換がなされました。2日目には、特別活動として、富士山樹空の森公園に行き、館内のシアターで富士山形成の軌跡についての映像を見、園内の広場でレクリエーションの時を持ちました。3日目は天気が少し崩れましたが、プログラムには大きな影響はなく、定刻に蒔田に戻りました。修養会を通して寝食を共にした1年生は、よりいっそう絆を深めることができる貴重な体験となりました。

 

YWCA福祉教室を行いました。

毎年YWCAでは福祉教室を開催し、福祉や人権について理解を深める機会をもっています。今年度は、現在日本基督教団川和教会牧師である平良愛香先生をお招きして、「わたしらしく生きるって難しい?」というテーマで、LGBTについて考えました。

 平良先生は、ご自身が同性愛者であることを公にして、牧師として活動されていらっしゃいます。しかし、今に至るまでには、たくさん悩んだり、苦しんだことがあったとお話してくださいました。平良先生が、ご自身が同性愛者であることを他者に伝えるときには、「相手に受け入れられるかどうか、いままで通りの関係を続けていけないのでは」と心配に思いながら、「でも一人で抱え込むことはできない、本当の自分を知ってほしい、もううそはつきたくない」という葛藤があったとお聞きしました。カミングアウトという言葉は“隠していたことを暴露する”という意味で広く流布している言葉ですが、本来はLGBTの方が「自分らしく生きていきたい」という気持ちを表明する、まさにこれからの人生をかけた覚悟の言葉なのです。そしてもちろん、公表しなくてはいけないわけでもありません。自分が自分の性のありかたをどう受けとめて、それをどう周囲に伝えるかも含めて、自分で決めてよいものであり、第三者(社会)が強制したり、決めつけることではないということを実感しました。

 私たちには、生まれつきの身体の性、自分が自認している性、また恋愛対象とする性があります。身体は男性で、でも自分は女性として生きていきたいと思っていて、好きになるのは男性という方もいらっしゃいますし、逆に女性が好きになるという方もいらっしゃいます。そのように組合せを計算してみると、性のあり方は8通りなのかな、と思いますが、実はそうではありません。「自分は多くの時間を女性として生きているけど、少し男性の部分もあるな」という方がいらっしゃったり、「今まで好きになった10人のうち、9人は男性だったけど、1人女性だ」という方もいらっしゃいます。つまり性のあり方は、男性か女性かの二択ではなく、濃淡の違うグラデーションのようにひとりひとり違うということになります。

 短い時間でしたが、平良先生のこれまでの人生のお話と、性のあり方のお話を聞きました。私たちYWCAで、LGBTのことを真正面から考えたのは今回がはじめてでした。しかし、100人いれば100通りの性があるという言葉を実感することができたと同時に、ひとりひとりの性のあり方を受けとめてそれを尊重することができるようになりたいと感じました。(文:顧問)