今年は、ブリテンホールのエントランスと礼拝堂の正面に「ヘルンフートの星」を飾りました。ヘルンフートの星には、歴史があります。
1700年代、ヨーロッパではカトリックとプロテスタントの対立が激しくなりました。プロテスタントの人たちは迫害を受け、ついに祖国を逃げ出します。向かった先は、ドイツ、ポーランド、チェコ、スロバキアなど。しかしどこでも歓迎されたわけではなく、多くは「難民」として放浪しました。この難民たちを、広く受け入れたのがドイツの貴族ツィンツェンドルフという人でした。「迫害された人たちが、自由に暮らせる場所を作ろう。」その思いから生まれた村が ヘルンフート(Herrnhut)。意味は「主の守り」。
夜、人々は星の明かりの下で身を寄せ合って集まり、聖書を読み、祈り、お互いを励まし合いました。やがて本物の星の光は、ランプとなり、やがて星型の電灯となり、それが今日の「ヘルンフートの星」の始まりになりました。
彼らは、もともとは“難民の群れ”でした。その彼らが大切にしたのは、「祈りと集まりの一致」 でした。

