みつける
園庭では、見事に咲いていた藤の花が終わり、木々の緑が色濃くなる、風の心地よい季節となりました。
その園庭では、今日も「こおりオニやりたいひと、て~あげて!!」「おっきなアリ、み~~つけたっ!」と、園児たちの楽しそうな声が響いています。
園児たちは自分のペースで、新しい環境に馴染んでいきます。特に新入園児は、新しい環境にすぐに慣れてしまう園児もいる一方で、新しい環境に戸惑う園児がいるのは、ごく自然なこと。登園渋りをするわが子を見てると、大人はなんとなく焦ってしまいますが、焦る必要は全くありません。自分のペースが大切ですから、穏やかに見守っていただきたいと思います。
それは進級児も同じで、新しい保育室、トイレ、靴箱やお道具箱に位置や使い方に慣れつつ、新入園児との付き合い方を学んでいきますから、ゆったりとした気持ちで見守ってあげてください。
新しい環境に慣れてくると、自分が安心できる場所や人、大好きなお友だちや、遊びを見つけ始めて楽しみ始めますよね。
毎年人気のある「ダンゴムシ探し」。今年もあっちこっちでしゃがみ込み、背中を丸めてダンゴムシを探している子がたくさんいます。
ある日、進級児は数名集まって、深い穴を掘っていました。「誰先生呼んでくる?」と、ヒソヒソと相談中。ニヤニヤしてこちらを見ているので、目が合うと呼ばれそうです。
またある日、「先生、ここに虫がいる!!」と女児が呼びに来ました。「これはテントウムシの赤ちゃんだね」「え~~~~!」と、完全変態で成長するテントウムシの幼虫の姿に驚き、目を丸くし輝かせながら「かわいい!!」と大感動をしていました。今年はテントウムシが多いのか、「ここにも!ここにも赤ちゃんがいる。かわいい!かわいいっ!!」とテントウムシの幼虫を愛でていました。
自分のペースで環境に慣れてくると、こうして楽しさを見つけられますね。大人は、どうぞ穏やかに支えてあげていただきたいと思います。
その先、存分に遊んだ後の爽快感や満足感を感じてほしいと願います。同時に、友だちと遊ぶことの楽しさと難しさも感じていくでしょう。また使ったものを片付けること、汚れた服を着替え清潔になる心地よさ、服や靴の始末をするなど、一生必要になってくる清潔や身辺自立、友だちとの付き合い方等のスキルを、じっくりと、しっかりと身に付けていってほしいと思います。
園長 岡田 直美