【6-7月 園長だより】

2025.06.13

思いっきり

 園庭では、年少組が育てているお米が生長し、大きくなってきたその横で、年少児が嬉しそうにビーチサンダルを履いて遊んでいます。

幼稚園のなかでは、年中組と年長組が岡村公園から持ち帰った梅の香りが心地よく漂っているところに「ちいさなかごに 花をいれ」と、子どもたちの元気な賛美の声が聞こえています。今、私は、花の日こどもの日礼拝で、保護者の皆さんと園児が一緒に、この讃美歌を讃美することを、楽しみにしているのです!

 さて少し前の話しになりますが、5月中旬に、年長組と5年生の交流会がありました。

学院までの道のりも、にこにこと楽しそうにしている様子から、年長児が交流会を心待ちにしている様子が見てとれました。小学校の玄関で、5年生に迎え入れてもらう時には、人数の多さに圧倒された様子の年長児も、体育館でリズム縄跳びを見せてもらったり、追いかけっこをしたり、校内探検に連れて行ってもらうなかで、5年生の優しさに触れ、笑顔が復活していきました。

5年生には、私よりも背の高い児童がたくさんいましたが、その児童たちが体育館に膝をつき、目線を合わせて、年長児と話をしてくれるのです。年長児の話しを、身をかがめてうなずきながら、笑顔で丁寧に聞き取ろうとしてくれるのです。小学校校舎の屋上から、ランドマークタワーが見えるように、抱き上げてくれたり、図書室で絵本や紙芝居を読み聞かせてくれる姿もありました。

5年生に思いっきり甘えた年長児は、ホッカホカの笑顔で幼稚園に戻ってきました。

年長児と5年生に、ステキな関係がもてたことを感謝し、同時に改めて「心の満足と笑顔は深い関係があるな」と感じた時となりました。

 

今月の月主題は「思いっきり」です。

思いっきり遊ぶのはもちろんのこと、思いっきり甘えて、心に幸せの栄養を蓄えることも、幼児期には大切ですよね。

しかし子どもが「甘える」ことと、大人が「甘やかす」ことは違います。「甘える」ことは、自分の存在を認められていることでの安心感と、自己肯定感が得られるのだと思います。一方「甘やかす」ことは、子どもの欲求を必要以上に受け入れたり、子どもが本来自分でできることを、親が代わりにやり過ぎてしまうことで、我慢や自立がしにくくなったり、責任感などが育ちにくくなったりしてしまいます。

園児が思いっきり遊び、甘えて、心に幸せの栄養をたくさん蓄えられますように!!

                                                                                   園長 岡田直美