【10月 園長だより】
2020.10.01
楽 し む
実りの秋、食欲の秋、読書の秋、運動の秋、子どもたちにとっての秋は、どんな秋なのでしょうか。例年ならば秋を迎えるとプレーデーや遠足、それに学院祭等、楽しみな行事が続くのですが、今年度はコロナウイルスの感染症のために全ての行事が中止になりました。特に年長さんの第1のお楽しみ行事であるお泊り保育は1学期から、2学期に延期にしましたが、結局中止にせざるを得なくなりました。1学期は分散登園で少なくなった園生活、楽しい行事が次々と中止になって可哀想と思うのですが、登園してくる子どもたちは、コロナで限定された遊びでも、かすり傷やたんこぶを作りながら、夢中になって友だちと元気に楽しく遊んでいました。
2学期になり、コロナや熱中症等で、緊迫した状況が続く中で、子どもたちは先生の心配を感じながら、猛暑の時も、大好きな砂場遊び、洋服全体を泥だらけになって水遊び、泥んこ遊び、花から取った色水遊び、それから蝉取り、カマキリやコガネムシ、ダンゴムシ取り等々、楽しく遊んでいました。少し涼しくなってくると、鬼ごっこ、泥警遊び、明るく楽しそうな、透き通った声が園内に響き渡っています。風が吹くと落ちてくるどんぐりを拾い。ホールではトランポリンやゴムボール、いろんな遊び道具で飛び跳ねている。そんな目一杯に楽しそうに遊ぶ子どもたちから、コロナの問題が長期戦になり、後ろ向きになりがちな私自身が元気と活力をもらい、そんな自分自身の在り様を考えさせられました。
子どもたちの夏休みカレンダーの生活の記録を拝見し、自粛の夏休みの中で其々のご家庭の様子を伺い知ることが出来ました。お父さんと一緒に工作に取り組み、オセロやその他のゲーム等で楽しんで、お母さんとクッキーを作り、お料理や家事の手伝い、兄弟姉妹や祖父母、それに親戚同士の交流、それに趣味のお稽古事や習い事、短い夏休みでしたが幼稚園での生活と違って、様々なご家庭での生活体験から、チョッピリ成長した一面を見ることが出来ました。
日常の様々な遊びの中で起こる《楽しみ》、その《楽しみ》から子どもたちの確かな成長を知ることが出来ます。子どもたちはもっとやりたい、もっと試してみたい、また一段と難しいことにも挑戦してみたい。何かひとつでも、小さなことでも《楽しみを味わう秋》となるでしょうか。先生達にとっては、コロナウイルス対策と向き合い、緊張した日々の中で、子どもたちの新たな面に触れる《楽しい充実した秋》に……。保護者にとっては、どんな秋になるのでしょうか。
園長 滝沢秀行