【5~6月】園長だより
2021.05.24
やってみたい
いのち溢れる若葉が陽に映えて、美しい5月になりました。年少組は、入園式のとき初めて、友達と顔を合わせ緊張していました。しかし、次第に園生活の様子を、おぼろげながら掴みかけてきています。今は園の中で自分が何者なのかわからないけれども、緊張が解けてきて、ホッとしながらも何故か涙が出たり、時にはお家が恋しくなり、または空っぽの元気がでてきたり、お友だちの顔を見て微笑んだりと、日々変わった表情を見せてくれます。今は、ありのままの自分を安心して出すことが大切な時期です。ありのままを受け入れもらえる『安心』を実感する時、それがこれからの園生活の土台となっていきます。
また、2年間或いは、1年間在園していた先輩の子どもたちにとって、1年進級して自分の周りの人や環境の違いによって、戸惑いがあるようですが、この戸惑いの中から、子どもの五感によって、一人で大切なものを学んで行きます。それを助けるのが保育者であり、「今、何を考えているのか」、「何をしたいのか」等々を見極め、背後から子どもが心を動かして、遊びに取り組んで行く様子を見守っています。
これなあに? それは? あれは? なんだろう? これ“やってみたい”、あれ“やってみたい”、いいもの見つけた。4月の園生活で、膨らみ始めた子どもたちの好奇心は、5月の新しい若葉のように開き続けています。外遊びの時は、年齢の違う子どもが一緒に遊ぶ中で、年齢の差を子どもたちなりに感じ取って、時には同年代の子と遊び、時には年上の子が年下の子の面倒を見ながら、遊びを教え、一緒に遊ぶ姿を目にします。友だちとは不思議なものであり面白いものでもあります。時には優しい遊び仲間であり、時には怖い敵のような存在にもなります。また、邪魔になったり一人でいたくなったり仲間を作りたかったり、そんな中で、友だちとはなんだろう、と考えている子どもたちです。
おもしろいおもちゃを発見し、不思議なオモチャに挑戦し、その一つ一つに興味深く心を動かし、“やってみたい”といろいろ試している子どもたちを保育者は大切に見守って育てています。
園 長 滝沢秀行