【11月 園長だより】
2022.11.01
「わかちあい」
電線を渡る栗鼠がドングリを齧りに、小学校のドングリ山にやって来ると、秋も深まりを増します。
過日はプレーデーが雨の合間を縫うようにして行われました。本来なら年少年中年長の3学年の競演が行われるのでしょうが、感染拡大を懸念して小さなグループで行いました。いつもとは違う、一学年だけの和気あいあいの雰囲気が醸し出されてとても良かったです。
保護者の皆さまのお支えに心より感謝申し上げます。
さて、この時期の幼稚園の保育の目標は、「わかちあい」です。
子どもたちは自由遊びの時に、何を使って遊びを創り出すのかに一人ひとりの個性が発揮されています。
時には遊びに使うものが友だちと重なって、互いにどう折り合いをつけるかでトラブルが生じることがあります。この小さなトラブル、子どもたちにとっては何時もの厄介なトラブルなのかもしれませんが、その様子を見ていると、決して力関係で事を収めていないことに驚きます。どちらかが譲ると、譲られた子どもは、しばらくすると譲ってくれた子どもに譲っているのです。力のある子どもが独占するのかと思いきや、譲り合い、自然に分かち合っているのでした。
子どもたちだけの社会には、子どもたちがいつも一緒に生活して行く上での自然なルールが生まれているのでしょうか。分かち合うことによって子どもたちは、家族のようなすばらしい仲間社会を作っているのでした。
幼稚園園長・小学校校長・学院長 磯貝 曉成