中村 貞雄
2026年の新しい年を迎えました。2025年度の学校生活も残り3か月となりますが、本年もどうぞよろしくお願いします。
『人生後半の戦略書』という本を読んでいます。人生100年時代と言われる長寿社会がやってきていますが、30代後半から充実した生き方、人生を送るためのヒントがかかれています。その一部を紹介します。
人には2種類の知能が備わっています。一つは「流動性知能」。この知能は、推論力や柔軟な思考力など先天的な能力で、30代前半でピークを迎えた後は急速に低下します。脳の組織は、30代前半から50代前半に入ると、特に前頭前皮質の働きが低下します。前頭前皮質は、集中力やスキルを高める能力を担う中枢でその働きが落ちると、気が散りやすい、複数の作業を同時並行で行うことが苦手になります。これに対しもう1つの知能「結晶性能力」は、蓄積した経験を活用する能力で、むしろ中高年以降に向上します。つまり、若いときは地頭に恵まれ、年齢を重ねたら知恵に恵まれるということになります。その変化の時期を感じ取り、人生後半をどのように適合させていくかなのです。
現状の成功を維持しようとすると、依存症的な行動パターンに陥りがちです。幸福になることよりも「特別になること」を選ぶと、自尊心も人生の満足度も低下します。人は過去の栄光を単純に楽しめずに、「次の成功」を渇望して走り続けようとします。しかし、流動性知能の低下などにより、年齢を重ねるとパフォーマンスが下がり、苦しみは増すばかりです。まずは現状を受け入れ、新しい生き方を選択する勇気が必要不可欠だと言っています。いかがでしょうか。
ハーバード大学の研究により、幸福度を最大限に高める要素は人間関係であるとことも明らかになっています。2026年の新しい年を迎え、心も新たにこれからの自分の人生や家族、子どものこと、人間関係を考えてみてはいかがでしょうか。横浜英和学院の校訓「心を清め 人に仕えよ」が、皆様の心の支えになれば幸いです。